飯田豊子さんの作品 (根岸松の実会)

日本刺繍「稲束に鳴るこ」
第28回 日本手工芸美術展覧会 入賞作品

この作品は全て変り縒りの『太甘縒糸』で刺繍したのですが、稲穂を丸くボリュームを出すのに、また鳴るこの表現に大変苦労しました。

『 私が日本刺繍を始めたのは、台東区の広報誌に当時の成人学校の講座で「日本刺繍」を見つけ、早速申し込みをしたのがきっかけです。始めた時はすべて新しいことばかりで、講師の指導を受けながら作品を仕上げるのが楽しくて楽しくて 『また私、作品が増えた〜!!』 と一人で喜んでおりました。
  しかし何作品か仕上げているうちに、昨日は良く繍えたと満足したところが、今日になると全く気にいらず、”ほどいては繍いほどいては繍い”の連続になることもありました。でも気に入らないところをそのままにして仕上げたときは、何時までも後悔することになりました。作品を重ねるうちに、結局自分なりに納得して”丁寧に仕上げるのが一番大事”だと思うようになりました。
  一時期中断の状態になりましたが、折角始めた趣味の一つとして、牛の歩みでもよいからこれからも続けて行きたいと思っています。
 現在、根岸社会教室館(地下鉄日比谷線三ノ輪駅下車1分)で月2回、お勉会、茶話会を楽しんでいます。どうぞお仲間にお入り下さい。御見学もどうぞ!』

根岸松の実会 世話役 飯田 豊子